
ホーム > ドイツ観念論の存在領解
目次
序説 ドイツ観念論の課題と目標
第Ⅰ部 存在と概念
第1章 哲学のイデアリスムスと存在の理念――カントとヘーゲル
序
一 概念と存在
二 存在と様相
三 有限と無限
四 絶対的必然的存在者
第2章 哲学の家郷性と自由の国への助走――ヘーゲルの主体性思想(1)
序
一 近代形而上学の逆説
二 ヘーゲルの実体論批判
三 反省の自己疎外と内在性
四 絶対者の自己開示作用
第3章 実体の完成と概念の生成――ヘーゲルの主体性思想(2)
序
一 実体と実体性の関係
二 因果性の関係
三 作用と反作用および相互作用
四 概念の生成と構造
第Ⅱ部 体系構想の競合
第1章 19世紀初頭の体系論争――フィヒテ,シェリングの応酬とヘーゲル
序
一 『差異論文』の視点と論戦の実相
二 絶対者と明証の限界
三 絶対知と絶対的無差別
四 ヘーゲルとフィヒテの接近
第2章 シェリングにおける同一性哲学の深化――無差別概念の積極性
序
一 体系構想の難関
二 無限論の発展
三 絶対者の世界創造
四 無差別概念の積極性
第3章 観念=実在論への行程――後期フィヒテ,シェリング,ヘーゲル
序
一 フィヒテの原理論
二 フィヒテ批判
三 超越論哲学の新理念
四 観念=実在論の鼎立
第Ⅲ部 超越論哲学の新理念
第1章 1804年知識学の体系性――真理論と現象論
序
一 知識学の課題と問題
二 真理への道程
三 存在の記述可能性
四 現象論の前提
第2章 フィヒテの意識事実論(1)――知の生の視点から
序
一 知の生と自由
二 自由の制限と身体的自我の発生
三 他我と共同世界の成立
四 生の生成と究極目的
第3章 フィヒテの意識事実論(2)――1813年の現象論
序
一 現象の自己理解
二 超現実的存在への移行
三 自然の体系
四 現象の統一的体系
第Ⅳ部 形而上学の復活と存在の再生
第1章 思弁への階梯――否定性をめぐる歴史的対話
序
一 矛盾律の検証
二 否定の無限性
三 二律背反からの脱却
四 思弁の復権と境位
第2章 形而上学の蘇生と論理学の課題
序
一 形而上学の危機
二 思弁の復権
三 矛盾律の補足
四 二律背反論の意義
第3章 絶対理念の動態と存在の自己回帰性――ヘーゲルの理念論
序
一 存在の退縮
二 真理の理論的探究
三 実践の矛盾
四 絶対的理念と存在の自己回帰性
あとがき
索引
第Ⅰ部 存在と概念
第1章 哲学のイデアリスムスと存在の理念――カントとヘーゲル
序
一 概念と存在
二 存在と様相
三 有限と無限
四 絶対的必然的存在者
第2章 哲学の家郷性と自由の国への助走――ヘーゲルの主体性思想(1)
序
一 近代形而上学の逆説
二 ヘーゲルの実体論批判
三 反省の自己疎外と内在性
四 絶対者の自己開示作用
第3章 実体の完成と概念の生成――ヘーゲルの主体性思想(2)
序
一 実体と実体性の関係
二 因果性の関係
三 作用と反作用および相互作用
四 概念の生成と構造
第Ⅱ部 体系構想の競合
第1章 19世紀初頭の体系論争――フィヒテ,シェリングの応酬とヘーゲル
序
一 『差異論文』の視点と論戦の実相
二 絶対者と明証の限界
三 絶対知と絶対的無差別
四 ヘーゲルとフィヒテの接近
第2章 シェリングにおける同一性哲学の深化――無差別概念の積極性
序
一 体系構想の難関
二 無限論の発展
三 絶対者の世界創造
四 無差別概念の積極性
第3章 観念=実在論への行程――後期フィヒテ,シェリング,ヘーゲル
序
一 フィヒテの原理論
二 フィヒテ批判
三 超越論哲学の新理念
四 観念=実在論の鼎立
第Ⅲ部 超越論哲学の新理念
第1章 1804年知識学の体系性――真理論と現象論
序
一 知識学の課題と問題
二 真理への道程
三 存在の記述可能性
四 現象論の前提
第2章 フィヒテの意識事実論(1)――知の生の視点から
序
一 知の生と自由
二 自由の制限と身体的自我の発生
三 他我と共同世界の成立
四 生の生成と究極目的
第3章 フィヒテの意識事実論(2)――1813年の現象論
序
一 現象の自己理解
二 超現実的存在への移行
三 自然の体系
四 現象の統一的体系
第Ⅳ部 形而上学の復活と存在の再生
第1章 思弁への階梯――否定性をめぐる歴史的対話
序
一 矛盾律の検証
二 否定の無限性
三 二律背反からの脱却
四 思弁の復権と境位
第2章 形而上学の蘇生と論理学の課題
序
一 形而上学の危機
二 思弁の復権
三 矛盾律の補足
四 二律背反論の意義
第3章 絶対理念の動態と存在の自己回帰性――ヘーゲルの理念論
序
一 存在の退縮
二 真理の理論的探究
三 実践の矛盾
四 絶対的理念と存在の自己回帰性
あとがき
索引
内容説明
伝統的な形而上学を乗り越えるべく,近代の哲学は足もとに確固たる基盤を作り,揺るぎない実体を求め,思索を重ねた。カントを始めフィヒテ,シェリング,ヘーゲルを中心にその思索の軌跡を探究する。
カントは人知の健全な発展のために「超越論的観念論」で実在性を探求し,新たな思想運動の切っ掛けとなった。限界の設定により生じる分裂と対立を克服して一貫した体系を構想することが,「純粋理性の体系」を継承する人々の理想となる。
フィヒテは「自我は存在を措定する」としたが,非我の定立で矛盾に陥り,シェリングやヘーゲルから批判を浴びた。独自の主観性に行き詰まった彼は,多様なものを絶対的統一に還元し,高次の「存在」の次元を示した。
それに対してシェリングは「客観的な主観=客観」を定立,両者を統合する同一性の哲学を構想して,知性による「超越論哲学」と自然による「自然哲学」の「絶対的同一性の哲学」を主唱した。
ヘーゲルは「フィヒテとシェリングの哲学体系の差異」を公にし,シェリングの「現象する絶対者」に影響され,さらにフィヒテの現象論に共鳴して『精神現象学』の執筆に取りかかる。彼はその後「永遠の本質における神の創造」としての『論理の学』を書き上げ,「自然哲学」と「精神哲学」の体系を構想した。絶対者の体系を目指すため,有限なものを止揚し無限なものに至ろうとした。本書はこれらの思想のダイナミズムを見事に活写する。
カントは人知の健全な発展のために「超越論的観念論」で実在性を探求し,新たな思想運動の切っ掛けとなった。限界の設定により生じる分裂と対立を克服して一貫した体系を構想することが,「純粋理性の体系」を継承する人々の理想となる。
フィヒテは「自我は存在を措定する」としたが,非我の定立で矛盾に陥り,シェリングやヘーゲルから批判を浴びた。独自の主観性に行き詰まった彼は,多様なものを絶対的統一に還元し,高次の「存在」の次元を示した。
それに対してシェリングは「客観的な主観=客観」を定立,両者を統合する同一性の哲学を構想して,知性による「超越論哲学」と自然による「自然哲学」の「絶対的同一性の哲学」を主唱した。
ヘーゲルは「フィヒテとシェリングの哲学体系の差異」を公にし,シェリングの「現象する絶対者」に影響され,さらにフィヒテの現象論に共鳴して『精神現象学』の執筆に取りかかる。彼はその後「永遠の本質における神の創造」としての『論理の学』を書き上げ,「自然哲学」と「精神哲学」の体系を構想した。絶対者の体系を目指すため,有限なものを止揚し無限なものに至ろうとした。本書はこれらの思想のダイナミズムを見事に活写する。





























