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アラン,カントについて書く

アラン,カントについて書く
著者 アラン
神谷 幹夫 編訳
ジャンル 哲学・思想
出版年月日 2003/10/30
ISBN 9784901654227
判型・ページ数 4-6・162ページ
定価 本体2,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

アランはゲーテと対比して,カントは人の知り得たもっとも強靱な頭脳の一人だったと語っている。
「欲するすべを知りたまえ,自由でありたまえ。自律にしたがって行動する人間であるということ,これこそが君の信仰の第一の対象であり,結局のところ,唯一の対象である。……何かを欲してみたまえ。自分が外的必然にさらされているのが分かるだろう。……このような仮借なき世界のなかで何かを欲することは矛盾したことのように見えるだろうから,だから,第一に,君がこの矛盾を担わなければならない。そして最後のところ,まったくの意志であるところの希望によって,君がそれを克服しなければならないのだ。ここに「理性」がある。」
アランがカントについて書いたものは,プラトンやデカルトなどに比べても限られたものであった。
アランは「だれもカントを十分には読んでいない」し,「カントはその哲学体系によってわれわれを魅了しているのではない。カントはわれわれの思想に断固とした行動を及ぼしている」のだと見なした。
生きた思索を通じ成熟していったアランのカント像を,独自の編集と達意の訳文で明らかにした貴重な一書。

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