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経済学のエピメーテウス

髙橋誠一郎の世界をのぞんで

経済学のエピメーテウス
著者 丸山 徹
ジャンル 経済学
出版年月日 2010/12/15
ISBN 9784862850966
判型・ページ数 菊判・452ページ
定価 本体7,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

伊藤邦武   哲学史と経済学
S.T.ロウリー ピタゴラス学派の数学的理想主義と経済・政治理論の構想
丸山 徹   ダヴァンツァーティの貨幣論
L.マグヌソン 国際経済的秩序としての重商主義
吉原直毅   古典派及びマルクスの経済理論
池田幸弘   ドイツ語圏における交換理論の発展
川俣雅弘   パレートの研究計画と20世紀ミクロ経済学の展開
福岡正夫   マーシャルの「供給曲線」
本郷 亮   ピグー復権の現代意義
山崎 昭   経済分析の歴史における経済数量の認識と表現形式について
須田伸一   パレートによる積分可能性問題の定式化について
吉川 洋   マクロ経済学における統計物理学的方法
岡田 章   ゲーム理論の歴史と現在:人間行動の解明を目指して
中山幹夫   協力ゲーム理論と経済学
竹森俊平   フーバーは無能な大統領だったのか?

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内容説明

福沢諭吉の弟子で草創期の学問世界で活動を始めた高橋誠一郎(1884-1982)は,経済学史研究の開拓者として長きにわたり学界を指導してきた。主著である『重商主義経済学説研究』をはじめ経済学の主要著作は「高橋誠一郎経済学史著作集」(全4巻)に収録されている。
本書は高橋の生誕125年を記念して催された研究会や特別講義など学史の専門家ばかりでなく,経済理論や政策論の第一線で活躍する研究者や哲学,数学などの広い分野の研究者の報告を中心に経済学の基盤にかかわるテーマを幅広く考察した論文集である。
現代の経済学は専門分化とともにその議論は一部の専門家集団の内部に限られる傾向がある。しかしアダム・スミスをはじめ多くの先人たちの思想や著作は,はるかに広い聴衆・読者に語りかけられたものであり,そこにはダイアローグが存在していた。
本書は今日の経済学を考えるために多くの読者との新たな対話の場を提供することを企図して編まれた。古代ギリシアの経済理論から現代の最先端のゲーム理論にいたる多岐にわたるテーマが扱われ,読者を現代経済学の豊かな水脈へ導く知的刺激となろう。

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