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自由主義経済の真実

リュエフとケインズ

自由主義経済の真実
著者 権上 康男
ジャンル 経済学
出版年月日 2021/07/15
ISBN 9784862853424
判型・ページ数 4-6・292ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はしがき

序章 リュエフの人物像

第一部 新しい経済,社会,政治の問題と経済理論

第一章 第一次世界大戦の経済的帰結とケインズ,リュエフ
 第一節 ケインズ
 第二節 リュエフ――哲学と為替の研究

第二章 イギリスにおける「永続的失業」と失業保険制度
 第一節 イギリスにおける失業の変動
 第二節 「永続的失業」の原因とケインズ

第三章 ドイツ・トランスファー論争
 第一節 ジュネーヴにおけるリュエフとケインズ
 第二節 リュエフ/ケインズ論争(1)――リュエフのケインズ批判
 第三節 リュエフ/ケインズ論争(2)――ケインズの反論

第四章 再建された国際通貨制度とその崩壊過程――ぶれない理論家リュエフ
 第一節 金為替本位制
 第二節 英仏「金会議」
 第三節 一九三〇年代の大不況と国際通貨制度問題

第五章 一般理論にあらざるケインズの『一般理論』
 第一節 ケインズ卿の一般理論の誤り
 第二節 ケインズ時代の終焉

第六章 第二次世界大戦後のドルと国際通貨制度(1)――継承されるケインズ的アプローチ
 第一節 ドル・ギャップとインフレ
 第二節 通貨の交換性回復と金為替本位制
 第三節 金為替本位制とドル問題

第七章 第二次世界大戦後のドルと国際通貨制度(2)――孤軍奮闘するリュエフ
 第一節 ドゴール大統領の記者会見
 第二節 超大国に拒否された金価格引上げ構想
 第三節 攻勢に転じたアメリカ,孤立を深めるフランスとリュエフ,深刻化するドル危機
 第四節 残る二つの疑問

第二部 自由主義の再定義と新自由主義

第八章 一九三八年,パリで産声をあげた新自由主義
 第一節 リップマン・シンポジウム
 第二節 価格メカニズムと両立する公権力の介入形態
 第三節 新自由主義のその後とモンペルラン協会

第九章 リュエフ『社会秩序』の世界――反インフレの経済社会学
 第一節 「偽りの権利」と「真の権利」
 第二節 金融債権と国家による「偽りの権利」の操作
 第三節 経済学は富の科学ではない

第十章 欧州経済統合と新自由主義
 第一節 欧州共同市場の構想
 第二節 新自由主義の到達点としての欧州共同市場

第十一章 フランスにおける新自由主義的構造改革
 第一節 リュエフ委員会と財政構造改革――フランスの「奇跡」
 第二節 リュエフ/アルマン委員会と経済構造改革
 第三節 信用構造改革構想

結び

史料・文献目録
人名・事項索引

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内容説明

第一次世界大戦後の戦間期,社会主義やファシズム,さらに大恐慌など,政治,経済,社会の全般にわたり大きな変化に見舞われ,様々な課題が衝き付けられる中で,経済学者たちはそれらの現象をどう分析し,対策を講じたのか。本書はケインズ(1883-1946)とその論争相手でフランスの行政官にして経済理論家ジャック・リュエフ(1896-1978)という二人の巨人を通じて,経済学の展開を考察する。
ケインズは古典理論から離れ,財政・金融政策による管理経済への道を開き,リュエフは古典理論の枠組みに留まりながら,価格メカニズムを尊重しつつ国家の市場介入を財政均衡の下に導入する必要性を主張した。そこでリュエフが取り上げた,永続的失業問題,インフレ,大不況,国際通貨制度,ドル危機,新自由主義,欧州経済統合などの問題群は,今日に至るまで問われ続けている。
ケインズの学説が主流になり,その影響下で展開する経済政策や経済制度を,リュエフは理論と実証の両面から厳しく批判し,それはケインズ亡き後も一貫して続けられた。
自由主義を再定義し新自由主義を構築し,ハイエクやフリードマンら多くの知識人に影響を与えたリュエフ。彼を知る者がほとんどいないわが国では英米系の経済学が主流だが,それは彼の著作がフランス語で書かれたことにも依る。
今日,資本主義システムが問題を抱える中,自由主義経済の広く深い可能性を探究するための必読文献である。

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