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デカルト全書簡集 第七巻

(1646-1647)

デカルト全書簡集 第七巻
著者 岩佐 宣明
山田 弘明
小沢 明也
曽我 千亜紀
野々村 梓
武藤 整司
長谷川 暁人
クレール・フォヴェルグ
ジャンル 哲学・思想
シリーズ デカルト全書簡集
出版年月日 2015/01/30
ISBN 9784862852038
判型・ページ数 菊判・408ページ
定価 本体7,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

537 デカルトからエリザベトへ(1646.1)[自由意志]
538 デカルトからホイヘンスへ(1646.1)[農夫への恩赦]
539 デカルトからクレルスリエへ(1646.1.12)[ガッサンディの『抗弁書』]
540 デカルトから某へ(1646.2)[アリストテレス『機械学』のアポリア]
541 ホイヘンスからデカルトへ(1646.2.5)[恩赦実現の見込み]
542 デカルトからクレルスリエへ(1646.2.23)[ガッサンディとの論争]
543 デカルトから某へ(1646.3月初旬)[聖体の秘蹟]
544 デカルトからクレルスリエへ(1646.3.2)[聖体の秘蹟]
545 デカルトからシャニュへ(1646.3.6)[寒中見舞い,気象]
546 デカルトからメルセンヌへ(1646.3.10)[パッポスの問題,振り子]
547 デカルトからメルセンヌへ(1646.3.10)[揺れの中心の求め方]
548 デカルトからホイヘンスへ(1646.3.11)[再び恩赦の上申]
549 メルセンヌからデカルトへ(1646.3.22)[揺れの中心に関する疑義]
550 デカルトからカヴァンディシュへ(1646.3.30)[揺れの中心に関する再論]
551 デカルトから某弁護士へ(1646.4.17)[ヴォエティウス裁判への協力要請]
552 デカルトからメルセンヌへ(1646.4.20)[ロベルヴァルに対する低い評価]
553 デカルトからメルセンヌへ(1646.4.20)[『アリスタルコス』への反論]
554 エリザベトからデカルトへ(1646.4.25)[情念,社会生活の規則]
555 デカルトからクレルスリエへ(1646年春)[聖体の秘蹟]
556 デカルトからエリザベトへ(1646.5)[情念,血液の運動,驚き]
557 デカルトからエリザベトへ(1646.5)[無気力]
558 ロベルヴァルからカヴァンディシュを介してデカルトへ(1646.5)[揺れの中心に関する反論]
559 デカルトからピコへ(1646.5.4)[キルヒャーとの関係]
560 デカルトからカヴァンディシュへ(1646.5.15)[揺れの中心をめぐるメルセンヌの問いへの答弁]
561 デカルトからカヴァンディシュへ(1646.6.15)[揺れの中心に関するロベルヴァルの反論への答弁]
562 デカルトからウィレムへ(1646.6.15)[ヴォエティウスのこと]
563 デカルトからシャニュへ(1646.6.15)[自然学と道徳]
564 デカルトからクレルスリエへ(1646.6または7)[第一原理,ゼノンのパラドックス]
565 エリザベトからデカルトへ(1646.7)[ドイツ行き]
566 クレルスリエからデカルトへ(1646.7)[『哲学原理』への反論と答弁]
567 デカルトからシャルレへ(1646.8)[学院の哲学への批判文書]
568 シャニュからデカルトへ(1646.8.25)[『情念論』,道徳]
569 デカルトからクレルスリエを介してル・コント氏へ(1646.8.29)[ル・コントによる反論への答弁]
570 デカルトからエリザベトへ(1646.9)[『君主論』]
571 デカルトからソフィー王女へ(1646.9)[エリザベト宛書簡の依頼]
572 ロベルヴァルのデカルトへの反論(1646.9)[揺れの中心,デカルトの反論]
573 デカルトからメルセンヌへ(1646.9.7)[レギウス,ゼノンのパラドックス,振り子の空気抵抗]
574 デカルトからコルヴィウスへ(1646.10.5)[『赤色の雨について』,レギウスの著書,望遠鏡]
575 デカルトからメルセンヌへ(1646.10.5)[レギウスの著書,振り子の振動]
576 エリザベトからデカルトへ(1646.10.10)[『君主論』,奇蹟の泉]
577 デカルトからメルセンヌへ(1646.10.12)[ロベルヴァルに対する低い評価]
578 デカルトからエリザベトへ(1646.11)[内的満足,ソクラテスの霊]
579 デカルトからソフィー王女へ(1646.11)[文通の仲介]
580 デカルトからシャニュへ(1646.11.1)[シャニュへの要望]
581 デカルトからロベルヴァルに反論してメルセンヌへ(1646.11.2)[ロベルヴァルに対する反論]
582 デカルトからメルセンヌへ(1646.11.2)[ロベルヴァルへの反論,視覚,ヒヨコの実験]
583 デカルトからカヴァンディシュへ(1646.11.2)[振り子の振動について]
584 デカルトからピコへ(1646.11.2)[かつら]
585 デカルトからクレルスリエへ(1646.11.9)[仏訳『省察』を姪たちに贈る]
586 デカルトからメルセンヌへ(1646.11.23)[クレルスリエの病気への助言,レギウスへの反論]
587 デカルトからニューカッスル侯へ(1646.11.23)[岩石の生成,水銀の性質,動物機械論について]
588 エリザベトからデカルトへ(1646.11.29)[ソクラテスの霊,専制君主]
589 デカルトからホイヘンスへ(1646.11.30)[音楽,バンニウスとの交流]
590 デカルトからエリザベトへ(1646.12)[腫れものの療法,スコラの学者たち]
591 デカルトからソフィー王女へ(1646.12)[ソフィーを天使に比す]
592 シャニュからデカルトへ(1646.12.1)[愛をめぐって,スウェーデン女王の横顔]
593 デカルトからノエルへ(1646.12.14)[忠告へのお礼,書物の話題]
594 デカルトからシャルレへ(1646.12.14)[『哲学原理』仏訳序文]
595 デカルトからメルセンヌへ(1646.12.14)[複数の手紙,クレルスリエの病気]
596 デカルトからファン・フォレーストへ(1647.1.5)[隣人への取り計らい]
597 ホイヘンスからデカルトへ(1647.1.7)[バンニウスへの反論,アンブレット]
598 デカルトからメルセンヌへ(1647.1.25)[光,ヴィエトの本,三角形の振動]
599 ファン・フォレーストからデカルトへ(1647.1.29)[隣人の訴訟]
600 デカルトからシャニュへ(1647.2.1)[愛について]
601 デカルトからホイヘンスへ(1647.2.4)[アンブレット,音楽論,バンニウス]
602 エリザベトからデカルトへ(1647.2.21)[ベルリンの居心地,ヴァイス]
603 デカルトからエリザベトへ(1647.3)[レギウスの剽窃]
604 デカルトからピコへ(1647.3.1)[節食]
605 デカルトからメルセンヌへ(1647.3.15)[三角形の振動,ロベルヴァルの計算,鏡の反射]
606 エリザベトからデカルトへ(1647.4.11)[ハーグへの帰還未定,レギウス]
607 デカルトからへーレボールトへ(1647.4.19)[神学討論]
608 デカルトからメルセンヌへ(1647.4.26)[ファブリ神父の著作,鍋の粒子と水の粒子,塩の蒸留]
609 デカルトからピコへ(1647.4.26)[デカルトの習慣,パリ旅行]
610 エリザベトからデカルトへ(1647.5)[オランダ撤退を諌める,オーデル川,ホーヘランデの書]
611 デカルトからライデン大学評議員へ(1647.5.4)[神学討論]
612 デカルトからライデン大学評議員へ(1647.5.4)[神学討論]
613 デカルトからエリザベトへ(1647.5.10)[ライデン事件,撤退準備]
614 シャニュからデカルトへ(1647.5.11)[愛について,世界の無限性,友情について]
615 デカルトからセルヴィアンへ(1647.5.12)[フランス大使館あての訴状]
616 デカルトからホイヘンスへ(1647.5.12)[オレンジ大公への援助願い]
617 ブラッセからデカルトへ(1647.5.15)[デカルトへの裁判の助言]
618 ライデン大学評議員からデカルトへ(1647.5.20)[ライデン大学側の訴訟への対応]
619 ウェーフェリコーフェンからデカルトへ(1647.5.20)[デカルトへの援護表明]
620 デカルトからウィレムへ(1647.5.24)[訴訟に向けてのお願い]
621 デカルトからライデン大学評議員へ(1647.5.27)[大学評議員の処置に対する不満]
622 デカルトからウェーフェリコーフェンへ(1647.5.27)[裁判への協力依頼]
623 デカルトからウィレムへ(1647.5.27)[裁判への協力依頼]
624 デカルトからシャニュへ(1647.6.6)[世界の広大さ,愛の原因]
625 デカルトからエリザベトへ(1647.6.6)[女王への引き合わせ,ライデン事件の和議]
626 デカルトからピコへ(1647.6.8)[フランス旅行]
627 デカルトからメルセンヌへ(1647.9)[梃子]
628 シャニュからデカルトへ(1647.9.21)[最高善についての見解]
629 シャニュからデカルトへストックホルム1647年11月F日331
[エフモントでの生活,最高善についての書簡要請]
630 ホイヘンスからデカルトへ(1647.11.14)[パスカルの新実験]
631 デカルトからスウェーデンのクリスティナへ(1647.11.20)[最高善,自由意志]
632 デカルトからシャニュへ(1647.11.20)[最高善についての私見]
633 デカルトからエリザベトへ(1647.11.20)[女王]
634 デカルトからホーヘランデへ(1647.12)[「掲貼文書」]
635 ブラッセからデカルトへ(1647.12.4)[ヨーロッパ情勢,ラ・テュイエリ]
636 エリザベトからデカルトへ(1647.12.5)[仏訳『省察』,反論者]
637 デカルトからホイヘンスへ(1647.12.8)[ピコ,年金]
638 デカルトからメルセンヌへ(1647.12.13)[パスカルの真空実験]
639 デカルトからブラッセへ(1647.12.17)[ル・ロランの病気]
640 デカルトからホイヘンスへ(1647.12.27)[恩赦の再上申]

あとがき/主要人名解説/関連地図/索引(人名・地名,事項)

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内容説明

デカルト(1596-1650)は730通以上の膨大な往復書簡を残した。それらはラテン語,フランス語,オランダ語で書かれ,わが国で翻訳されているのは30%ほどで,数学や物理学に関わる書簡は割愛されてきた。
本シリーズ全8巻は研究者の使用に耐える翻訳を作成し,簡潔な歴史的,テキスト的な訳注を施して,基礎資料として長く活用されることを期して企画された。
17世紀において書簡の果たす役割は大きく,それは私的な文書であると同時に複数の人に読まれることを意識して書かれた。デカルトの場合,著作ではあまり触れられない心身問題や永遠真理創造説,形而上学の諸問題,道徳論など多くの哲学的問題に立ち入った議論がなされており,書簡を通してデカルト思想の細部が明らかにされる。デカルトは「書簡によって哲学する」,書簡は「知性の実験室」と言われる由縁である。
本巻では1646年1月から1647年12月までの104通の書簡が扱われる。これら円熟期の書簡は,1644年に刊行された『哲学原理』に対する反論への回答,ライデン大学におけるデカルト哲学に対する「神学討論」,またエリザベト王女との書簡では,後に『情念論』で明らかにされる人間学的考察の深化など,多岐に渡るデカルトの思索と活動の貴重な記録である。

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