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最適化の数理 II

ベルマン方程式

最適化の数理 II
著者 岩本 誠一
ジャンル 経済学
数学
シリーズ 数理経済学叢書
出版年月日 2013/11/20
ISBN 9784862851659
判型・ページ数 菊判・468ページ
定価 本体6,500円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに
第1章 多段分割
1.1 主分割
1.2 2段分割
1.3 黄金数とフィボナッチ数
1.4 フィボナッチ数の和
1.5 黄金数の和
1.6 3段分割(1 2段フィボ分割)
1.7 4段分割(1 4段フィボ分割)
1.8 双対分割(1 3段分割/2 4段分割/3 フィボナッチ分割)
第2章 解法
2.1 1変数問題(1 平方完成/2 微分法/3 フィボナッチ分割法)
2.2 2変数問題(1 偏微分法/2 多段平方完成/3 フィボナッチ分割法)
2.3 3変数問題(1 偏微分法/2 多段平方完成/3 フィボナッチ分割法/4 フィボナッチ相補性)
2.4 4変数問題(1 主問題(P4)/2 双対問題(D4))
2.5 ダ・ヴィンチ・コード
第3章 動的計画法
3.1 有限段問題
3.2 無限段問題(1 黄金経路/2 相補性/3 シフト性)
第4章 双対問題
4.1 (D1)の導出
4.2 準線形化
4.3 拡大ラグランジュ乗数
4.4 2次計画問題
4.5 不等式による導出
第5章 双対化
5.1 I-型(1 ラグランジュ関数/2 双対の双対)
5.2 J-型(1 ラグランジュ関数/2 変形型/3 ラグランジュ関数)
5.3 K-型(1 ラグランジュ関数)
5.4 その他(1 制約下の2次評価I/2 2次評価/3 制約下の2次評価II/4 非負定値行列)
5.5 逆問題
5.6 数理計画(1 線形計画/2 2次計画)
第6章 黄金最適
6.1 はじめに
6.2 黄金軌道
6.3 制御過程
6.4 配分過程
第7章 ベルマン方程式
7.1 リカッチ型
7.2 両端固定
7.3 初期固定
7.4 終端関数
7.5 無限期間
7.6 制御問題
7.7 対数評価
第8章 経済成長
8.1 ラムゼー型
8.2 双対モデル
8.3 非定常モデル
8.4 割引きモデル
8.5 無限期間
8.6 対数評価
第9章 級数の最適化
9.1 数学Ⅲ
9.2 経済数学
9.3 グラフ
9.4 最適化問題
9.5 無限積分
9.6 埋め込み
第10章 確定系から確率系へ
10.1 自乗評価モデル
10.2 確定的システム
10.3 Ornstein-Uhlenbeck 過程
10.4 幾何ブラウン運動
10.5 ベルマン方程式
第11章 離散近似
11.1 離散モデル
11.2 確定的システム
11.3 Ornstein-Uhlenbeck 過程
11.4 幾何ブラウン運動

参考文献/索引

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内容説明

近年,経済動学分野において動的計画法がよく用いられているが,本書はその核心をなすベルマン方程式を分かりやすく解説する。これは無限期間の動的最適化問題を「瞬間」に圧縮した方程式である。この最適解はいつ・どこで何をすればよいかを教えてくれ,その最適リターンがいくらであるかも分かり,経済動学分析に必須の情報が得られる。この方法はアプローチも解法もダイナミックであり,常に「いつ・どこで何」を意識しており,「動的」といわれるゆえんである。これを導くのは容易であるが,解くのが難しく,解析的な最適解を求めるのは困難である。いわゆる〈次元の呪い〉に遭遇するからである。
しかしここでは,最適解を閉じた形で表わすことにより,ベルマン方程式をきれいな形で最後まで解くとともに,双対理論を具体的に解説する。この双対は一風変わっている。双対は数理計画法に見られるように元来,時間要素と無縁の概念であるが,本書では時間が入った最適化問題に双対問題を適用し,主問題との動的な双対関係を論じる新たな概念として動的双対(dynamic dual)を導入した。
本書では動的最適化問題の主と双対をベルマン方程式によって解析し,さらにオイラー方程式による方法など既存の微分・偏微分・変分法による(局所)最適化法と比較対照した。今後,世界的に定評のN.L. Stokey & R.E. Lucas, Jr. Recursive Methods in Economic Dynamics. と並んで、わが国において動(学)的最適化を学ぶ学生や院生,研究者にとっての最もスタンダードな概説書となろう。

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